【解説】JMO2020予選参加記と解説(1番~4番)
お久しぶりです。@661nosyamuzuki です。本記事では第30回(2020年)数学オリンピックの問題を解答解説します。問題と解答は数オリ公式ページで公開されています。以下よりご活用ください
数オリ参加記的な
灘で受けました。
センター試験受けにきました pic.twitter.com/9cPIugzq9r
— 御室戸斎部のsyamu好き (@661nosyamuzuki) 2020年1月13日
こんな適当なツイートでもふぁぼが稼げるなんて灘のコンテンツ力は底が知れませんね。直前にモンスターを買って試験時間前にドーピングしました。キューバなんちゃらって限定品じゃなかったっけ、知らんけど。ちなみに飲料の持ち込みが許可されていたので500mLペットボトルを4本机上に並べて試験を受けました。解いた感触としては去年に比べて(というか去年がむずすぎたせいもあって)かなり易化したかなというかんじでした。ぼっちで来ていたので周りの猛者が試験終了後に答え合わせしあっているのを聞いてひとり一喜一憂していました。このブログを書いている現在はまだ本選出場者リストが公開されていないのでwktkしながらまっています。受かっていてほしいね
解説をする前に
これから予選に挑もうと思っている方に向けてですが見直しはしっかりしましょう。私は2020予選を8完(1つ運なので実質7完)しましたが見直しで4つ拾いました。2019予選は最初の方の誤読で1つ落として本選を逃しました。はなからミスしないに越したことはないですがまあどうせ残り1時間は暇でしょうから最初の方の落としたくない問題を殊更に重点的に見直しをしましょう。
解説
1.千の位と十の位が2であるような4桁の正の整数のうち7の倍数はいくつあるか
A.14個
解説:百の位を決定すれば自動的に一の位が決定されます(一の位から決定しても構いませんが百の位からやった方が幾分か計算は楽です)。このさい、たとえば百の位に5をいれてみて、2520が見つかったからといって2527を忘れないようにしましょう。
2.一辺の長さが1の正六角形ABCDEFがあり線分ABの中点をGとする。正六角形内に点Hをとったところ三角形CGHは正三角形となった。三角形EFHの面積を求めよ(下図参照)
A. √(3)/8
解説:眺めているとCHとDEを延長したくなりますね。
CHとDEをそれぞれ延長させたときの交点をXとおくと二角一致するので△GBC∽△CDXがわかります。さらにGB:CD=1:2より相似比は1:2、よってH、EはそれぞれCXとDXの中点であることがわかります。従って△CDXにおいて中点連結定理よりHE//CD、HE=1/2。またCD//AFよりHE//AFなのであとはもろもろを求めておわり
3. 2×3のマス目の各マスに1以上6以下の整数を重複しないように1つずつ書き込む。辺を共有して隣りあうどの2マスについても書き込まれた整数が互いに素となるように書き込む方法は何通りあるか
A.16通り
解説:たとえば下図のような場合は条件を満たします。
まず初見では偶数どうしが絶対に隣り合わないため、以下のイメージがあります
そこで偶数に焦点をあてて考察をすすめることにして、次に
この図における青色の部分は3つのグリッドと隣接することがわかります。つまり1,3,5のどれとも互いに素である必要があり、それを考えた時に青の部分には6が入りえません。したがって6はかならず角に来ます。また必然的に3は対角にきます。残りは偶奇さえ分ければ特に問題はありません。なので求めるべき場合の数は(6の角の取り方4通り)*(1,5の入れ替え2通り)*(2,4の入れ替え2通り)=16通り
4. 自然数nであって、n^2とn^3の桁数の和が8であり、n^2とn^3の各桁合わせて1以上8以下の整数がちょうど一回ずつ現れるようなものを全て求めよ
A. 24(のみ)
解説:まあn^2が3桁でn^3が5桁なんだろうな~くらいの推測が立ちます。それらの制限を満たすnは22~31までしかありません。ひとつずつ確かめていって24のみであることがわかります。
今回はここまでにします。また次の記事で5番以降解説していく予定です。
次の記事が出来次第この記事の末尾にリンクをはっておきます。解説の不備ほかなにかあれば。ではまた
【解説】JMO2020予選参加記と解説(5番~) - 無類の〇〇好き
続き書けました